★★★
Precious
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月山道路・月山花笠ライン
国道112号は、山形市から酒田市まで、山形県を横断する国道。
そのうち、月山(がっさん)のふもとを走り抜ける区間は、古くは六十里越街道、現在では月山道路と呼ばれ、月山花笠ラインという愛称もある。
幹線国道の貫禄がある走りやすい道だが、ほとんどセンターラインが黄色の2車線道。追い越しは難しく、流れの中で走る道。
沿道には、渓谷・滝・湖と、景色の見どころがあるほか、博物館・水族館・ダムといった見学施設もある。道の駅やドライブインも配置され、東には地ビール、西にはワインの醸造所と、観光ドライブロードとして、なかなか充実している。
幹線国道なので、ドライブロードとしては初級という感じだが、ドライブマニア向けには、旧道の六十里越街道という深みも持つ。
除雪体制が整備されていて、通年通行できるが、冬は雪道への備えが必須らしい。山の森にはさまれた道なので、秋の紅葉がたぶんベストシーズンだろう。日本の道100選に選ばれている。
■ あさひ〜西川
月山道路や月山花笠ラインと呼ぶのは、山形自動車道が途切れている月山インター〜湯殿山インターの区間とする向きが多い。だけど、月山道路が開通したのが1981年なのに対し、山形自動車道の月山インターまでが開通したのが1999年、湯殿山インターまでが開通したのが2000年と、ずっと後だ。高速道路の開通前に何度か走った自分としては、現在の端っこのインター位置を基準とした定義は、違和感がある。
下記の公式的なサイトを見ても、月山道路としての区間は変遷があるようだ。
ここでは、実際に走った印象として、道の駅月山から月山湖までの区間を、月山道路・月山花笠ラインとして紹介する。高速道路と並走する区間もあるが、「月山ドライブ」をするのなら、高速道路の両端の1区間は、国道112号の方を走るべきだ。
庄内平野を国道112号で南下していき、田園地帯を抜けて山あいに入っていくと、道の駅月山がある。ここは、旧道のトンネルを貯蔵所として利用した月山ワインが名物。月山あさひ博物村という名前もあり、アマゾン自然館もある。
米の粉の滝ドライブインでは、滝が見えるほか、いろいろなみやげ物を買える。
月山ダムへ寄り道すると、ダムの内部を見学できる。
短い大網トンネルの先では、山形自動車道の青緑色のアーチ橋が、ずっと上の方を走っている。(右上写真)
その先の朝日トンネルは、上下線が別トンネルになっていて、左側に登坂車線が増える。数少ない追い越せる区間だ。
それ以外のところでも、追い越しができないだけで、走りやすい2車線道がつづく。
あさひ月山湖のほとりには、あさひ月山湖展望広場があり、湖を見渡せる。(右下写真)
田麦俣トンネルの先で、旧道の六十里越街道との分岐があり、七つ滝を見るのに寄り道もいい。
湯殿山インターの先からは、山形自動車道の未開通部分をつなぐ道となる。路肩にも十分な道幅といい、ゆるやかな線形といい、準・高速道路のような道がつづく。
車の流れも速く、カーナビの到着予想時刻をかなり上回って移動することのできる道だ。カーナビが甘いとも、法定速度が甘いとも言えるが。
月山第2トンネル、湯殿山トンネルを抜けると、湯殿山有料道路への接続道がインターチェンジのような形で分岐。
月山第1トンネルの中で西川町に入る。
山形道・月山インター入口をすぎると、月山湖のほとりへ。月山沢という地名があるが、「がっさんさわ」ではなく、「つきやまさわ」と読むのが不思議だ。湖畔に展望広場があり、時間が合えば月山湖大噴水を見ることができるほか、川雑魚水族館で魚を見ることもできる。
月山湖をすぎると、カーブがややきつくなり、つくられた時期が古いのかなという感じ。
おすすめ度 :★★★★☆
人気度 :★★★☆☆
景色のよさ :★★★★☆
走りやすさ :★★★★☆
行った日時 :2002年6月8日(土) 15時頃、 2009年8月14日(金)
11〜14時頃
国土交通省東北地方整備局のサイトより、月山道路のページ (別ウィンドウに開く)
(財)国土技術研究センターのサイトより、月山道路情報ターミナルのページ (別ウィンドウに開く)
国道112号の旧道のうち、西側の区間。
あさひ月山湖から東へ向かい、田麦俣トンネルの先でT字路(←)を左折する。交差点案内標識に「六十里越街道」とあるので、わかりやすい。行き先は「田麦俣」。
2002年に行ったときは、6月に入っても冬季閉鎖で通れなかった。閉鎖期間は11月下旬〜6月上旬との表示。
最初の方は、山間の集落を抜けていく。意外と家が多かった。大きなかやぶき屋根の家もあり、多層民家というらしい。(見学有料)
集落を抜けた先で、左へ「六十里越街道」という遊歩道入口があり、それがほんとの旧街道なのだろう。
その先に、七つ滝がある。
そこからは、ずっと森の中の寂しい道。旧道らしい、くねくねとした1.5車線道がつづく。ときどき右手に視界が開けて、山なみが見えるところもあるのが、峠越えという雰囲気があった。カーブが多いので、対向車には要注意だが、えんえんとバックすることにはならないだろう。
新道の月山道路とは、道路の質で比べものにならず、趣味で走る道。いちおう今でも現役の国道になっているので、正確には旧道というよりも現道と呼ぶべきかとも思ったが、現地にも「旧道」と表示されていた。
湯殿山温泉の建物と釣り堀のあるところへ出ると、左へ湯殿山有料道路、右へ新道の月山道路への接続道。
その先の六十里越街道は、工事で通行止の表示だった。ゴールデンウィークでも雪で通れないのに、夏の盆休み時期でも通れないとは。期間が「当分の間」というのが、やる気のなさを示していた。
おすすめ度 :★★★☆☆
人気度 :★☆☆☆☆
景色のよさ :★★★☆☆
走りやすさ :★★☆☆☆
行った日時 :2009年8月14日(金) 12〜13時頃
(周辺道路)
国道112号の、月山道路・月山花笠ラインより北の区間。
鶴岡市街から庄内平野の田んぼの中を南下していく。道幅は十分な2車線道。
櫛引バイパスの途中にある産直あぐりは、農産物の直売所。
その先にある月山道路情報ターミナルでは、その先の月山道路の様子を、カメラの映像などで見ることができる。
なお、鶴岡市内の道路案内標識で、単に「月山」という方へ向かうと、月山道路ではなく、月山の登山道である県道211号月山公園線・月山高原ラインへつれていかれてしまうので、要注意。
おすすめ度 :★★☆☆☆
人気度 :★★★★☆
景色のよさ :★★★☆☆
走りやすさ :★★★★☆
行った日時 :2002年6月8日(土)
14時頃
国道112号の、月山道路・月山花笠ラインより東の区間。
月山湖より東へ行くと、だんだん沿道に家や店が多くなってきて、山から里へ。
道の駅にしかわ・月山銘水館には、月山地ビールの工場がある。
寒河江市に入ると、国道458号と接続する。南へ入ると村山西部広域農道へ。
市街地を大きく迂回して、田んぼの中を走っていく寒河江バイパスになる。その途中に、道の駅寒河江・チェリーランドがあり、ここはかなり大きな道の駅だ。
おすすめ度 :★★☆☆☆
人気度 :★★★★☆
景色のよさ :★★★☆☆
走りやすさ :★★★★☆
行った日時 :2002年6月8日(土) 16時頃、 2009年8月14日(金)
14時頃
→国道112号の鶴岡〜酒田の区間。
(追記:山形自動車道の酒田みなと〜湯殿山、月山〜山形北の両区間は、2010年6月28日〜2011年3月31日の間、無料化社会実験を実施。)