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日本全国 自動車旅行 道路ものしり大図鑑
なるほどkidsという、こども向けの図鑑シリーズの1つです。ドライブのガイドブックというわけではありません。
ナビゲーターとして、鉄人カソリ・賀曽利隆さんが登場して、いろいろな道路について紹介していきます。
最初の方では、道路を種類別にわけて、それぞれ5つずつ紹介しています。花もも街道という国道256号の清内路村など、その季節にはきれいそうです。
「日本全国 空から道路をながめてみよう」というコーナーでは、地形図に海上国道や点線国道が記入されているのが特長です。九州はさすがに海上国道が多いなとか、四国や東北には意外と点線国道が少ないな、と思えました。
「古代の道路」というコーナーでは、東山道武蔵路というのが、国分寺にあるのを知りました。こんど行ってみようと思います。
巻末に「日本全国道路地図」があるのですが、高速道路が車線数別になっているのは、よくできています。できていない道路地図が多いですから。
高速自動車国道以外の自動車専用道路は、有料と無料の区別がありません。まあ、こどもは自分のおこずかいで有料道路代を払うわけではないのだから、いっしょくたでいいのかもしれません。
そのわりに、その他の有料道路として、有料道路はほぼ網羅されています。その一方で、前の方のコーナーで紹介されている、ビーナスラインや霧降高原道路など、今は無料になった旧有料道路は表示されていません。そりゃあ、有料道路を単純に網羅するのは簡単だろうけど、前のコーナーで紹介している道路を表示していない巻末地図って、いったいなんなのでしょうね?
通った道路を塗りつぶそうと書いてあるのですが、高速道路と国道と有料道路だけ走りまわっても、楽しい自動車旅行にはぜんぜんならないと思うのですが。
ツッコミどころとしては、ビーナスラインが国道142号というのはちがうだろう、とか、国道421号の石榑峠って点線国道だっけ?、とか、信貴生駒スカイラインって「しんきいこま」って読むんだっけ?、とか、関西空港連絡橋が関西空港自動車道ってあるけど橋自体は関空道ではないのでは?、とか、音響道路として群馬県の県道64号と書いてあるけど利根沼田望郷ラインじゃないの?、というあたりでしょうか。
「本誌に掲載の情報は、特に明記されているもの以外は2007年6月現在のものです」とあるので、2007年の夏頃の発売のようです。そのわりに、12月に開通した首都高C2中央環状線の新宿〜池袋がちゃんとのっています。特に明記されていませんが。
全体的には、道路についての基礎知識や豆知識をおさえていて、よくできているかなと思えますが、やや詰めが甘いという印象。こども向けの本なので、おとなの私が感想を書いてもしかたない、ということは十分に言えるのですが。
自分のこどもを、道路版関口知宏にしたいと思っているお父さん・お母さんにおすすめかも。
発行:昭文社 定価:¥1680(税込) サイズ:A4版 記:2008年2月10日